恋愛とは二十代のごく限られた時期を除いて 外に向かっては破壊の 内に向かっては破滅の 力を発揮するやっかいなものだ 社会に容認されない恋愛ほど内包する力は強い
高木のぶ子(小説家)

女は恋愛のプロだから 男はそうはいかない
フランソワ・トリフォー(映画監督)

だまして下さい
言葉やさしく 喜ばせて下さい あたたかい声で 世慣れぬ私の心入れも 受け止めて下さい
ほめて下さい ああ 貴方には 誰よりも私が要ると 感謝のほほえみで だまして下さい
永瀬清子

羅(うすもの)や 人悲します 恋をして
今生(こんじょう)の 今が幸せ 衣被(きなかずき)
鈴木真砂女(俳人)

禁断の甘い匂いは 禁断を犯さない限り かぐことはできない

男と女の関係で 「有終の美」を尊ぶなら お互いにあっさりきれいに分かれるのよりも どちらか一方が涙を流す分かれであるような気がする そして こういう場合で流す男の涙は 男の涙では 唯一許されてしかるべきである

塩野七海著男たちへ第12章人前で泣く男について
浮気は 恋愛することによって ひき起こされた血の騒ぎの単なる派生のひとつでしかない

僕はたいへん晩稲(おくて)で その上みっともないことに 粃(しいな)のような恋をした
皮ばかりで実のない粃だ
幸田 文(作家) 小説「闘」

かわいいというだけで恋におちいるなんて みんななて謙虚なんだろう
江國香織著「東京タワー」

観客から すさまじい夫婦愛 との評価
監督から 老々介護はラブストーリィーの究極の結末 とコメント
「此の岸のこと」 外山文治監督 モナコ国際映画祭最優秀短編映画賞受賞

夫婦が足腰立たなくなって 進退極まって一緒に死んでしまった というのは男女の在り方としては 模範的な気がします 「終わりの時が始まり」のひとつの在り方ではないでしょうか 区とか福祉とか子供の世話になるより よっぽど理想に近いと思いますよ   吉本隆明著 遺書